結局ミステリー小説に現実感があるかどうか、というのとは別の世界で拘るべき事項があるのではないかと漸く思い至った。本作は被害者と加害者の作家が活用する告白エッセイなどから事件が2転3転するという構成。
加害者や関係者、過去の自分である中学教師など、縦横無尽に飛び回り、これでもかこれでもかとドンデン返しくるのに飽きずについてこれる人は本作を面白いと感じるのだろう。またできるだけ多くの人をそのようにひきつけることのできる作家が売れる作家ということになるのだろう。
本作も、それぞれの立場からの独白と言う形で語らせており、新鮮な構成ではある。
そこだけでも結構面白いが、屈折した心情が折り重なって描かれており、これはこれで結構興味深かった。
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