前回読んだ『眠りの森』で活躍する加賀恭一郎について初めから知りたいという気持ちで、本書を手に取った。ここが初めではないのかもしれないが、原点を見るようではある。
剣道学生日本一で、茶道や探偵もたしなむという多士済々という気もするが、冷静に、真実を知りたいという面を前面に出し、多芸者であることを表に出さないような気がした。有名なガリレオシリーズとは少々別物シリーズではある。
青春小説ともいえなくないが、一番の所感としては「勉強になったな」というところ。剣道の描写方法もあまり知らなかったし、茶道はもとより雪月花なんて段取りも知らなかった。この手の推理小説で図入りで謎解きを解説するのってちょっと珍しいと思った。
大学時代の親友グループの思い出というものは、そもそも親友という存在自体が難しいかったのもあり、そこに殺人事件という結びつきは全くもってありえないのだが、自分の身と比べる必要もないんだろう。けれどもやはり学生時代というのは経験しており、前回のバレエ団といったかなり遠い世界の話とはちょっと違う感覚を感じてしまったのだ。
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